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派遣社員に新入社員の教育をさせても大丈夫?派遣社員の活用の仕方や注意点なども解説!
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派遣社員は、直接雇っている従業員とは立場が違うため、扱いに関する法律が異なります。適切な扱いで、自社で活躍してもらうためには法令の熟知が必要です。この記事では、派遣社員による新入社員への教育可否や、派遣社員への教育方法などについて解説します。派遣社員を活用する際に心掛けるべき内容、派遣社員への教育訓練に関する注意点などについても解説するので、参考にしてください。
目次
派遣社員による新入社員教育の可否
派遣社員を受け入れる場合、任せられる業務範囲について把握しておく必要があります。法律で定められているため、しっかり確認しておきましょう。
基本的には違法になる
派遣社員の主な業務内容は、正社員の業務サポートやマニュアル化された業務などであり、人材の教育などの大きな責任が伴う業務は担当外です。派遣社員に教育を任せれば正社員が通常業務に専念できるため、企業にとってメリットがあります。しかし、従業員の教育を派遣社員に任せたり、無理に行わせたりするのは労働者派遣法違反です。教育対象が正社員であっても、派遣社員であっても違法行為となります。
契約の内容によっては可能
派遣社員による新入社員教育は基本的に違法ですが、派遣社員を受け入れる際に、人材教育を担当する旨が契約書に記載されており、双方が同意していれば違法にはなりません。また、業務において必要な質問や一般的な質問であれば、契約内容にかかわらず派遣社員が対応しても問題ありません。ただし、教育に関する内容を含む契約は一般的ではないため、派遣社員に教育を任せるのは避けた方がよいでしょう。
派遣社員に新入社員教育をさせる企業の本音
派遣先の企業では、派遣社員の取り扱いに関するルールが正しく把握できておらず、新入社員教育などを任せてしまっているケースが多くあります。さらに、規模が小さい企業では、正社員との区別がついていない場合もあるので注意が必要です。派遣元企業は、派遣先企業との認識違いによって、派遣社員が業務範囲外の業務を任せられないように、実際の業務内容や契約内容についてしっかり管理しておきましょう。
また、違法になると分かっていながら、正社員をコア業務に充てるために、時間と手間がかかる人材育成を派遣社員に任せている企業もあります。派遣社員からの申告などで発覚した場合には、派遣先の変更など早急な対応が必要です。
派遣社員を活用する際に心掛けること
派遣先企業が派遣社員を活用する場合は、以下の3つに気をつける必要があります。
正社員と同じように扱う
派遣社員の待遇や派遣社員への態度が、正社員などと比べて悪くならないように注意すべきです。正社員との格差を感じると、派遣社員のモチベーションが下がり、業務の効率や生産性の低下を招きかねません。派遣社員の能力を最大限発揮してもらうためには、派遣先企業の雰囲気に慣れてもらうことも大切です。正社員などと同様に扱い、仲間の一員であると意識してもらえば、存分に力を発揮しやすくなるでしょう。
業務範囲を明確にする
派遣社員と前もって交わしている契約内容以外の業務が発生しないように、業務範囲を明確にしておきましょう。業務の対応範囲については、ほかの従業員にも周知を徹底し、認識の違いが生じないように配慮することも大切です。事前に社内で派遣社員に任せる業務範囲を明確にしておけば、契約内容に関する漏れを防げます。
社内でも派遣社員の教育を実施する
業務で必要になるスキルや、社内ルールについて、派遣社員にも正社員と同様の教育が必要です。派遣社員が正社員と変わらぬ成果を上げられるように、マニュアルなどを作成して活用する方法もあります。十分な教育が実施されていないと、業務に支障をきたす可能性があるので、業務の手順やノウハウを身につけられるように、教育計画を立てておきましょう。
派遣社員の教育訓練を実施する手順
派遣元企業や派遣先企業で派遣社員の教育訓練を実施する際には、以下の手順で実施するとよいでしょう。
1.現状を把握して分析する
労働者派遣法では、派遣社員に教育訓練を実施する際の要件が定められており、「キャリアアップに資する内容での実施」も要件の1つです。キャリアアップに資する内容とは、処遇の改善や派遣社員自身のスキルアップにつなげるためであるかを指します。教育訓練をキャリアアップに資する内容で計画するには、現状の把握と分析をしっかり行ったうえで、目的や目標を設定しましょう。
2.目標や目的を定める
派遣社員との面談やアンケートの実施などで、派遣社員が抱える問題点や課題を把握できたら、それらに沿った目標や目的を定めましょう。教育訓練の目標や目的は、複数用意したり、期間ごとに段階的に用意したりすると効果的です。派遣社員が担当する業務の種類に分けるなど、体系的な設定が重要です。
3.教育訓練に関する計画を策定する
段階的かつ体系的な目標や目的を設定したら、教育訓練の具体的な内容や順番、スケジュールなどを策定しましょう。教育訓練を進めていくうえでの評価の仕組みを作っておくのも大事です。教育訓練の内容には、職種にかかわらず勤続年数などで分けて実施する階層別訓練や、職種別に必要なスキルを身につけるための職能別訓練などがあります。
派遣社員を教育訓練する際の注意点
派遣社員の教育訓練を社内で実施する際には、労働者派遣法に基づいて以下の3つに注意が必要です。
派遣会社へ報告する
派遣社員に対する教育訓練の実施について、その進捗や状況を派遣元企業に報告しなければなりません。派遣元企業への報告の際には「派遣先管理台帳」の作成が必要です。派遣先管理台帳に、教育訓練を実施した日時や内容を記入しましょう。派遣先管理台帳の作成や保管は、労働者派遣法によって義務付けられており、教育訓練をした証明となります。
内容をあらかじめ周知する
派遣社員と労働契約を締結する前に、教育訓練の計画について周知しておく必要があります。派遣社員の同意を得たうえで、いつでも確認できるようにしておきましょう。また、契約途中で内容を変更した場合は、その都度変更の内容を必ず周知しなければなりません。
訓練費用は有給かつ無償にする
派遣社員への教育訓練は、有給かつ無償で行う必要があります。また、教育訓練を実施している時間は労働時間とみなされるので、通常の労働と同じ賃金を支払わなければなりません。教育訓練にかかる教材費や交通費などの費用を負担させたり、教育訓練中の賃金を減らしたりするのは法令違反となります。
派遣社員の教育方法
派遣社員の教育訓練に取り入れられている代表的な方法には、以下の3つがあります。
1.集合研修
複数人の派遣社員を集めて、一緒に研修を受けてもらう方式です。座学形式で業務に必要な知識やスキルなどを身につけます。集合研修は、さまざまな部門やチームとの交流が生まれるほか、疑問や不安な部分をその場で解決できる点がメリットです。しかし、会場の確保や外部講師の手配など、コストや手間がかかる面もあります。
2.OJT(On the Job Training)
OJTとは、現場の上司や先輩などが、実践的な知識やスキルをマンツーマンで教育する方式です。実際の業務をこなしながら教育訓練が実施できるため、即戦力として活躍するためのスキルやノウハウの習得に効果があります。また、入職後間もない派遣社員が、現場の環境や人間関係に馴染む機会にもなります。ただし、現場の人員が足りていない場合、通常業務に支障をきたすリスクもあるので注意しましょう。
3.eラーニング
eラーニングとは、パソコンやスマートフォンなどの端末から、さまざまな学習コンテンツにアクセスして、教育訓練を実施する方法です。時間や場所に制限がなく、それぞれのペースや課題に合わせて学習を進められます。また、eラーニングを導入すると派遣社員だけでなく、新入社員の教育や中堅社員のスキルアップなどにも活用でき、社内の学習環境の整備にも効果的です。
派遣社員への教育訓練はeラーニングがおすすめ
前項で解説した3つの方法のほか、派遣社員への教育訓練にはさまざまな形式がありますが、特に「eラーニング」のメリットは多く、導入をおすすめします。いつでもどこからでも都合の合うときに教育ができ、ほかの形式に比べてコストを抑えやすいメリットがあります。また、派遣社員のレベルにあわせたコンテンツを活用できるだけでなく、講師やトレーナーの経験値や質に左右されることもありません。
eラーニングを提供するサービスは多くあるものの、なかでも「派遣のミカタ」がおすすめです。豊富な学習コンテンツをスピーディに導入でき、教育訓練の計画になれていない企業でも、手間をかけずに管理可能です。
まとめ
労働者派遣法によって、派遣社員の取り扱いにはさまざまなルールが定められています。派遣先での業務内容も範囲が決まっているので、しっかり管理が必要です。また、派遣社員も正社員同様、教育訓練が必要です。法令に基づいた教育訓練の計画を策定し、段階的かつ体系的な教育訓練を実施しましょう。
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