ブログ/コラム

派遣法 2022年01月12日

同一労働同一賃金の判例から分かるトラブルの防止方法とは?

同一労働同一賃金の判例から分かるトラブルの防止方法とは?

派遣法に対応した教育環境を整えましょう

資料ダウンロード(無料)

 

同一労働同一賃金の判例にはどのようなものがあるのでしょう。トラブルを避けるには判例を押さえておくことも重要です。判例やそこから分かるトラブルの防止方法について説明していきます。

 

同一労働同一賃金の意味や目的とは?

同一労働同一賃金は、企業・団体での雇用形態の違いに関わらず同じ仕事をする人には同じ待遇を用意することを目指すものです。これにより、雇用形態に囚われず、成果や評価を正当に重視されるようになります。社員側も納得のいく見返りがえられるので離職率低下にもつながる見込みです。

また、同一労働同一賃金の適用により、どの雇用形態を選んでも仕事ぶりや能力に応じた賃金を得られるようにする方針です。細かな点に関しては、厚生労働省が「同一労働同一賃金ガイドライン」を公表しており、具体的な考え方が示されています。同一労働同一賃金を導入することは、労働問題の解決策にもつながるかもしれません。以下過去に発生した事例をご紹介いたします。

 

同一労働同一賃金に関する判例①:ハマキョウレックス事件

正社員にのみ手当が支給されるのは労働契約法に違反する不合理な待遇であるとして差額分を請求した事案。最高裁は、正社員に支払われている手当(住宅手当、皆勤手当、無事故手当、作業手当、給食手当、通勤手当)のうち、住宅手当以外の手当を非正規雇用者に支給しないのは違法であると判断。最終的に原告の損害賠償請求が認められられることになりました。

この事件では、通勤手当を支払わず、皆勤手当てを受け取るほど会社に貢献しているにも関わらず、不合理な判断をしていたことが違法と判断されています。

同一労働同一賃金に関する判例②:長澤運輸事件

派遣法に対応した教育環境を整えましょう

資料ダウンロード(無料)

 

定年後に継続雇用されたドライバーの賃金の引き下げは、期間の定めの有無による不合理な格差だと訴えた事案。最高裁は、賃金の引き下げ自体は不合理ではないと判断。ただし、現役の社員に支払っている皆勤手当については、定年後に再雇用した者にだけ支給しないのは不合理であると判断しました。

同一労働同一賃金によるトラブルの防止方法

上記のような事件が起きない為にも、非正規雇用者と正規雇用者それぞれについて、仕事ぶりを正しく評価できる体制を整える事が何より重要です。政府の支援制度や民間企業が提供するサービスを活用するのも有効。業務内容に対しての責任の度合い、転勤や昇進などの配置転換、企業の事情などを考慮しながら判断することにはなりますが、貢献度が高ければ雇用に関係なく評価に応じた待遇を設置すべきです。

よって非正規雇用者と正規雇用者の待遇に差を設ける場合は、合理的で明確な理由を説明できるようにする必要があるでしょう。但し、今後は正社員有利な社会システムに変化が訪れることもあって、正社員側から不満などの訴えが起こり得ることも想定して、今後の対策を打ち出しましょう。

トラブルを避けるには計画的な環境整備が必要!

同一労働同一賃金の適用によって、雇用形態の違いによる格差があると訴訟などの大きなトラブルに発展する可能性が高まっています。トラブルを避けるには待遇の格差を是正する対策をおこなわなければなりません。施行までに計画的に環境整備をおこなってトラブルを防止し、待遇差改善に努めましょう。

派遣法対応に役立つおすすめサービス

派遣法に対応した教育環境を整えましょう

資料ダウンロード(無料)

 

1,300社以上の導入実績を持つ「派遣のミカタ eラーニング」は、派遣法改正により義務化された派遣スタッフのキャリアアップ教育を丸ごと効率化する、派遣業界特化のeラーニングサービスです。

 

様々な業種に対応する約20種類の教育カリキュラムと、3,000を超える多様な学習コンテンツが搭載されているので、eラーニング導入時に負担となる、カリキュラムの作成や教材の制作なども必要ありません。

 

受講者と学習データの管理、事業報告用の実績算出もラクラクなので、難しい操作や設定もなく簡単にeラーニングを導入・運用することができます。

 

また、派遣法改正やトレンドに合わせてほぼ毎月コンテンツを更新しているため、在職期間の長い従業員の教育や派遣社員以外の社員教育にもご活用いただけます。キャリアアップ教育に必要な機能がすべて揃って、月額費用はわずか19,800円〜!

SHARE

この記事の著者

派遣のミカタ事務局

派遣社員の教育や、派遣業界の様々なことについて日々取材し、記事を執筆しております。

こちらの記事もおすすめ

パワハラ防止法 2022年07月29日

中小企業も努力義務から義務化へ「パワハラ防止法」ってどんな法律?

目次パワハラの定義とは?パワハラの具体例パワハラ防止法とは?守らないとどのような罰則があるのかパワハラを起こさないために企業がやらなければならないことパワハラ防止に取り組んだ事例まとめ派遣事業に役立つ...

派遣法 2022年01月13日

二重派遣は違法?実務について詳しく説明

目次二重派遣は違法である偽装請負も横行派遣事業に役立つおすすめサービス 二重派遣は違法である 今回は二重派遣についてご紹介します。二重派遣とは、既に派遣雇用がある労働者が派遣先(企業A)に派遣されなが...

教育 2024年02月26日

派遣法の3年ルールとは|派遣元企業に求められる対応や、対象外となるケースも解説

派遣スタッフにはさまざまな法的ルールが適用されます。派遣法の「3年ルール」も、派遣元企業が必ず知っておくべきルールの1つです。本記事では「3年ルール」とはどのようなルールなのか、メリット・デメリットも...

すべて見る

派遣法に対応した
教育環境を整えましょう

サービス紹介資料ダウンロード(無料)

お電話でのお問い合わせ
03-6824-13909:00~18:00(平日)
無料機能を無料で体験いただけます
無料で体験する

さらに詳しく知りたい方へ導入にあたって気になるポイントを詳しく解説します